フッ酸・硝酸処理設備 Hydrofluoric acid and nitric acid removal plant
プロセス概要
フッ酸・硝酸・窒素酸化物を同時に無害化
半導体製造工程や太陽電池製造工程、ステンレス酸洗工程、廃棄物処理事業などから排出される排ガス中のフッ酸・硝酸・窒素酸化物を除去する設備です。本設備は、フッ酸、硝酸を除去するアルカリスクラバー、窒素酸化物を還元する触媒反応塔、触媒反応に適した温度まで排ガスを加熱するためのガス加熱器などで構成されています。
アルカリスクラバー用の充填物は、MIRAXを使用します。MIRAXは、従来の不規則充填物と比較して、優れた性能を備えており、既存の設備よりもコンパクトな設計が可能です。
触媒脱硝では、排ガス温度を250~300℃にすることが必要ですが、触媒出口ガスの排ガスからの廃熱回収熱交換器を組み込んだエネルギー消費量の少ないプロセスとなっております。また、触媒反応塔では、アンモニアの噴霧が必要となりますが、弊社ではそのアンモニア水の受入・供給設備の設計・製作から、処理ガス中のリークアンモニアを防止する制御も行っており、周囲の環境に配慮したプロセスを提供しております。
特徴
- 様々な濃度の有害ガスに対応
- 余熱の有効利用が可能
実施例
処理対象物 | 半導体製造事業の排ガス | |
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処理ガス性状 | HF,HNO3,NOxを含む混合排ガス | |
処理ガス量 | 20,000m3/h(NTP) | |
運転時間 | 24時間連続 | |
有害ガス除去方式 | アルカリスクラバー及び触媒脱硝 | |
充填物 | MIRAX FKP327 | |
余熱利用 | 熱交換器による排ガスからの熱回収 | |
排水量 | 1,200ℓ/h | |
処理排ガス | NOx | 99%以上(除去率) |
HF | 1ppm以下 | |
NH3 | 10ppm以下 | |
設置面積 | 30m×15m |
装置フロー
アルカリスクラバーと脱硝触媒、余熱利用のための熱交換器を組合せたフローシート例を紹介します。
高純度塩化水素発生装置 High-purity HCI plant
プロセス概要
半導体製造工程や太陽電池製造工程では、高純度塩化水素ガスが必要とされていますが、液化塩化水素ボンベから塩化水素ガスを発生させて使用されています。この場合、ボンベ交換の手間、べーパライザーの管理、ボンベ交換時のコンタミネーションなどが問題となっています。
弊社の高純度塩化水素ガス発生装置は、市販の35%塩酸から99.999%以上の高純度塩化水素ガスを発生する装置です。圧力の変化により塩酸-水系の共沸組成濃度が変化することを利用したプロセスであり、塩化カルシウムや硫酸などの第3成分を使用せずに塩化水素ガスを発生させる方法です。
特徴
- 塩化カルシウムや硫酸などの第3成分を使用しない
- 市販の塩酸を塩化水素ガスと水に分けるので、余分な排水がでない
- 連続運転が可能なため、ボンベ交換のようなコンタミネーションの心配がない